2017年07月30日

スクワッターエリア

マニラには沢山のスクワッターエリアがありました。不法占拠居住区のことです。大概は地方から一攫千金を夢見て出て来た出稼ぎ者が、身寄りもなく仕事にあぶれて最後にたどり着く場所だと言われています。クレイジージャーニーの取材前に私から丸山ゴンザレスさんへ推薦したのもマニラ湾沿岸のスクワッターエリアでした。その地域は普段は利用されておらず空き地となっています。だから人が集まってくる訳です。勝手に拾って来た瓦礫やバラック材を使って掘建小屋をあっという間に作ってしまいます。

しかし、そんなスクワッターエリアも都市開発計画が入ると、住民達は立ち退きを要求されます。でも彼等には他に行くあてがありません。つまり出て行くことは出来ないという訳です。ではどうするか?なんですが、実は開発前のスクワッターエリアでは必ずと言って良いほど火事が発生します。適当に集めた材料で作った掘建小屋にはあっという間に火が燃え広がり辺り一帯が全焼してしまいます。その後には焼け野原が残るだけです。

マニラのロハスブールバード沿いにあるカラオケ店には、マニラ湾に隣接する貧民街であるトンド地区に住む女性達が多く働いています。正確に言うとカラオケ嬢やゴーゴー嬢はトンド地区でスカウトされてくる事が多いのです。ある日その一人から携帯電話に写真が送られて来ました。それは炎に巻かれた木造住宅でした。Houses on the other block are burnining now. They are going to be ashes! と強烈なコメントが添えられていました。「私の家の軒先の地区で住宅が燃えているの。みんな灰になっちゃうわ!」。

そして更には、I really apprecite for my GOD that it did not happen on my block!と続いていました。「私の居住地区で火事が起こらなかったことを神に心から感謝するわ!」ということなんですが、これには深い意味が隠されています。実は貧民街で起こる火事の殆どは放火なのです。地主が交渉しても立退かない人達なので、強制的に排除する方が早いという訳です。それに元々彼等は不法居住者ですので、最初から交渉の余地など無いのです。特に雨季を避けた乾季に、火災はある一定の集中した時期に連続して発生します。

カラオケ嬢からのメールを受け取ってすぐに自宅の窓の外に目をやると、火災の黒煙が空へ昇っていました。これはその時の写真です。

image.jpeg
ラベル:フィリピン
posted by ランボルギーニ・タコラ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック