2017年07月17日

運転手

ジャカルタが都市化をしたのはここ10年のことだと言われています。乱立する大型ショッピングモール群。2005年頃に出来た南ジャカルタのショッピングモールCITOSは、それまでの富裕層向けの豪奢なモールとは違い庶民向けのモールということで開店時にはTV取材が行われたり、ドラマが撮影されたりと、大変な話題になりました。CITOSが出来る前までは人々の暮らしは首都圏ジャカルタといえども派手な要素はあまり無かったと聞いています。

その頃から徐々に悪化し今では世界最悪とも揶揄されるものがあります。それは渋滞です。昔はアジアの各国でも酷い渋滞がありました。バンコクやマニラなどは顕著な例でした。しかし、長い年月をかけて既にそれらはおおよそ解消されたと言って良いかと思います。ラッシュアワーはありますが、以前ほどではありません。

しかし、ジャカルタは今が旬なのです。今こそがバブル時代なのです。窓の外を見回すと建設工事を行っていないエリアが全くないほど街は活況を呈しています。何十年も前に新宿高層ビル群が建設中であった頃の風景が頭を過ぎります。細い路地を見ても次々に新しいレストランやバー、様々なショップが開店し続けています。

さてそんなジャカルタで私は車通勤をしています。但し、自分では運転していません。お抱えの運転手がいます。こう言うと聞こえはいいのですが、実はそうせざるを得ない二つの理由があります。まず、恐ろしい渋滞と最悪のマナーによって交通事故に遭う危険性が非常に高いということ。そして、もし事故を起こして人を轢いてしまったら、外国人はどんなに相手に非があろうとも絶対に裁判では勝てないということです。

運転手がインドネシア人であれば、そこまで酷い判決にはなりません。ところが外国人が加害者となるとほぼ漏れなく示談が行われます。そして殆どの場合において恐ろしく巨額の請求を受けることになります。裁判官は被害者とグルです。もし示談が不成立となると、無期懲役もあり得ます。更には公開鞭打ち刑もあり得ます。司法判断は裁判官の想い次第でどうにでも転がります。

運転手がいる生活とは決して豪華な暮らしぶりを表しているのでは無く、そこまでして身を守らねばならないという不安定な社会の一端を表しているということなのです。このような日本では考えられないような出費が発生します。早く鉄道網が拡充されることを願って止みません。

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ラベル:面白い話
posted by ランボルギーニ・タコラ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする